< ORIGIN >
チェーザレ アットリーニの父であるヴィンチェンツォ アットリーニ(1901~1971)はナポリの偉大なテーラーであり、まったく斬新な服作りを創造した人物です。
今日あるサルトリア・ナポレターナ(ナポリ仕立て)と呼ばれる独特のディテールの数々は彼が考え出したものといえましょう。比類のない能力と思いつきで、その当時の紳士のワードローブを支配したブリティッシュスタイルを変えさせたのです。
軽く柔らかくしなやかで身体にそったスタイル、マッピーナ・ジャッカと呼ばれる裏地のないジャケット、シャツのような袖付けのマニカ・カミーチャ、ボートのようにカーブしたバルカポケット、少しずつ重なっている袖のボタンなどはその一例です。
1960年代には、絵画やオペラを愛するヴィンチェンツォのサルトリア・アットリーニはナポリの芸術家、文化人の集まるサロンとなりました。その当時の最もエレガントな人々、トト(俳優Antonio De Curtis)、ヴィットリオ・デ・シーカ(監督)、マストロヤンニ(俳優)、クラーク・ゲーブル、英国のウインザー侯などはアットリーニのスタイルを好み、長年にわたりアットリーニの服を愛用しました。
また、ヴィットリオ・エマヌエレ3世(イタリア国王)は、軍事教練の指揮に着る服をヴィンチェンツォ アットリーニに縫わせたので、彼は“王様のサルト”とも呼ばれました。その後、ラファエレ・ラ・カプリア(作家)は、彼に“サルトの王様”とニックネームをつけました。
この“サルトの王様”は、良いサルト(仕立て屋)とは不完全な体のために不完全な服をつくるアルティジャーノ(職人)であるといつも言っていました。
“どのような体形であっても調和のとれたエレガントなバランスに到着できる極意は、パーフェクトではないこと”と。
< TODAY >
サルトリアはヴィンチェンツォの息子であるチェーザレ アットリーニにより、その伝統をマーケットの変化に合わせた高級既製服へと、歴史は続けられたのです。若くして天才的なモデリストであったチェーザレはナポリにとどまらず、北イタリアの既製服メーカーでその力を発揮。その後、多くの企業でモデリストとして活躍し、高級既製服のベースをつくりあげたのです。
1980年代になり、チェーザレはアルティジャーノの魂をもつ実業家として、彼の息子たちとチェーザレ アットリーニの会社を設立しました。今日も、マッシミリアーノとジュゼッペとともに、 “針、指貫、はさみでのハンドメイド”という祖父ヴィンチェンツォのフィロソフィーを3世代に引き継ぎ、世界にチェーザレ アットリーニの名前を高めました。
チェーザレ アットリーニ社の製品の独特のスタイルは、アップデイトしたクラッシック。サルトリア・ナポリターノを、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、アジアに、普及させたのです。そのモノづくりの基本は生地のクオリティとカッティング。そして、トラディッショナルとコンテンポラリーのバランスをとるための数多くの生産工程の技術とアットリー二の情熱。
こうしてバランスのとれたチェーザレ アットリーニの服が出来上がっていくのです。
Cesare Attolini
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DIETRO LE QUINTE
ディエトロレクインテでは、厳選されたコレクションの中でも、よりグレードの高い生地を使用。更に肩まわりには細やかな技巧を施し、あくまで柔らかく軽い着心地に。裏地をもなくし、ポケットの裏側やパイピングまでも美しく丁寧に、贅沢な作りに仕上げています。
【 オーダー価格例 】
スーツ ¥1,064,800 - 税込~
ジャケット ¥834,900 - 税込~
< スミスーラ >
ディエトロレクインテで開催されるチェーザレ アットリーニ受注会では、このうえなく細くしなやかなウールSuper200's~のスーツ素材や、カシミヤ100%の生地など上質な生地を多数ご用意しております。
お客様はこれらの特別な生地の中から、色や柄・質感などお好みに合う生地をお選びいただけます。
その後、お客様の体のサイズに合うサイズゲージを用いて、丁寧に採寸を行います。着心地やシルエットをご確認いただきながら、細部の仕様をお選びいただけます。また、お好みやライフスタイルに合わせたご要望やご相談などがございましたらフィッターへお伝えください。
フィッティングが終わりましたら、イタリア本国へオーダーが送られます。およそ3か月後に、卓越した職人の手により、いくつもの工程を経て仕上げられた特別な1着が届けられます。
チェーザレ アットリーニ春の特別受注会
2024年3月4日(水)
-3月9日(土)
( 受付時間 11:00 - 18:00 )